三人目のおじいちゃん
28歳のとある日、仕事から家に帰ると母にこう言われた
母「おじいちゃんが亡くなったからこれから急いでお葬式に行くよ」
俺としてはあまりのことに呆気にとられ、母にこう返すしか出来なかった
俺「それ、どこのおじいちゃん?」
そう俺のおじいちゃんは1人は俺が小1の時に、もう1人は俺が生まれる前に死んでいるのだ
そうすると母はこう言った
母「お前のおじいちゃんだよ」
一体どういうことなのだろうか?
おじいちゃんというのはだいたい2人が相場である
「今ならキャンペーンでおじいちゃんがもう1人付いてくる!!」
というおじいちゃんキャンペーンでもやっていない限り
3人目のおじいちゃん
なんて状況にはならないはずだ
そうすると母は事情を語り出した
父方の祖父と祖母は離婚状態で(法的な離婚はしていない)、また父と祖父も折り合いが悪かった
父が小学生くらいの時からほとんど祖父とはあっておらず、俺には「お前が生まれる前に死んだ」と嘘をついていたということだ
俺「なんということだ!!俺のおじいちゃんは生きていたのか!!」
母「そう、本当は生きてたんだよ」
母「でも死んだから葬式に行くよ!!」
おじいちゃんが生きていたという衝撃の事実と共に伝えられる
おじいちゃんの死
これが昼ドラだったら、「死んだはずのおじいちゃんが実は生きててお前に会いたがってる」とか言われて葛藤でもしそうであるが
死んだはずのおじいちゃんが死んだこっちとしては葛藤のしようもない
まさか現実で裏の裏は表というオセロゲームのような展開が待っているとは思わなかった
この後葬式に行っておじいちゃんの遺品が60円と吸いかけのワカバ1箱なことに衝撃を受けたりもしたが、長くなるので今回はここまでにしておこう