外国人に宗教勧誘される
スポーティーな自転車に乗り、服装はスーツにヘルメット、外国人2人組(たまに片方日本人)の人を見かけたことはないだろうか?
彼らは宗教の勧誘や英会話スクール(無料)のお誘いをしてくるのだが、一時期やたら声をかけられることがあって、1ヶ月の間に3回声をかけられた
俺がよほど人生に行き詰まった顔をしていたのだろう
「こんにちは〜」と流暢な日本語で声をかけられた
話しかけて来たのは白人の男性2人組で、20代中盤くらいと思われた
「ちょっとお時間いいですか?」と言われて、暇だったので応じることにした
軽く神様について説明された後、「何か質問はありますか?」と言われた
俺は昔仏教に興味があり色々調べたことはあったが、そういえばキリスト教では疑問なことがいくつかあるのに気付き
キリスト教には地獄はあるのか?
神が全知全能なら地獄も神が作ったのか?
全知全能なら人間が罪を侵さぬように創れなかったのか?
旧約聖書にある知恵の実のくだりは、そもそも騙した蛇も騙された人間も神が創ったのなら、神の監督責任ではないのか?
罪を犯していない人間が天国に行けるなら、生まれたばかりの子供が死ぬのは良い事なのか?
等といった質問を矢継ぎ早に繰り出した
その質問をした後の白人青年のリアクションを俺は生涯忘れないだろう
こいつ面倒くせ
こいつ面倒くせ
という顔をしたのだ
そして彼はこう言った
僕神様じゃないんでちょっとわからないです
あまりのことに呆然とした俺を取り残し、2人は自転車で去っていった……
えっ、ちょっと何?
えちょっと何なの?
宗教の勧誘にあって、面倒くせって顔をするのは
本来勧誘された方のはずではないか
まさか勧誘した方にその表情をされるとは……
そもそも彼らは宣教師なのだろうか?
あの宗教はキリスト教のどんな宗派なのか?
そういった疑問が湧いてきた俺は、「外国人 自転車 スーツ 宗教」で検索してみた
どうやら彼らはモルモン教徒(キリスト教の一派)で、宣教師ではあるが司祭等のポジションにあるわけではなく、一般の信徒が外国に宣教しに行くことを強く勧められていることがわかった
なるほど、ガチモンの司祭ではなくて、一般信徒なら
外国であんな面倒な問答を吹っかけられたら、面倒臭そうな顔をするのもうなずける
ちなみにこのモルモン教、見知らぬ外国に行き宗教の勧誘をするというかなり過酷な経験をする為、マーケティングや相手のニーズを引き出すテクニック、そして何より度胸がついてビジネスで成功する人が多いそうな
……ここまで調べてあることに気付いた
結果的に非常に興味が出て調べてしまったので
彼の対応は100点満点であった
しかし、古今東西あらゆる宗教において、神の御心や心理を尋ねられた際に
僕神様じゃないんでちょっとわからないです
と言うのは
1つの究極の真理だなと思いました