続ヒットマンというゲーム
さて、ヒットマンというゲームの続きである
前回の話で、料亭でヤクザの組長を適当に捌いたフグで暗殺したのだが、奴は小物に過ぎない
同じのソフトの最後に、また別の将軍と呼ばれるヤクザのボスが出てくるのである
リアルさを追求したゲーム
ちょっとヒットマンというゲームシリーズについておさらいをしておこう
ヒットマンは主人公47(フォーティセブン)が、各国の要人を暗殺していくゲームである
47は国籍を持たないが、見た目は中年の白人男性で、頭はスキンヘッド、後頭部にバーコードが入っている
各国のステージでは周囲の人物の会話等を手がかりにターゲットに近付いていく(訪問客を装ったり、警備の隙をつく等)が、どの国でも会話は英語で行われており、字幕で会話がわかるようになっている
ステージは非常にリアリティの高い設定になっており、パーティーやファッシンショー等人通りの多いステージや、大きな邸宅に忍び込んでの暗殺など、種類は様々である
日本だけ……
そんな重厚でリアリティのあるゲームなので、ヤクザのボスである将軍は当然お城に住んでいる
……もう一度言おう
当然お城に住んでいる
天守閣もある立派なお城に住むヤクザ
周りは雪原や山に囲まれていて、ジャスコさえなさそうな糞田舎である
お城というのは誇張ではなく、ミッション説明画面でもちゃんとお城となっている
「この城、カツヤマ城は」と当たり前の顔して説明してくる
もう一度言いたいが、このゲームは他国は本当にリアルな設定なのだ!!
なのに、このゲームは日本だけかなりおかしいのだ!!
しのぶ者
お城に潜入した47、迷彩服の敵護衛達の目から逃れながら、奥へ奥へと入っていく
すると突然頭上の梁(はり)から降りてくる人影が!!
NINJA
キタ━(゚∀゚)━!!
そう、やはり日本といえば忍者は欠かせない
ヤクザ
城
と来たら、この後出てくるのはサムライか忍者と相場は決まっている
多分このゲームスタッフ的には、NINJAは日本で非常にポピュラーな職業なのだろう
お正月に親戚が集まると、だいたい親戚のオジサンの1人くらいはNINJAだったり
隣りの隣りの家がNINJAだったり
同窓会で久しぶりに旧友と会うと、「えっ!お前もNINJAなの!?オレもオレも!!」
等といったようなNINJAに満ち溢れた世界観に違いない……
美しい日本語
このゲームどのキャラクターも英語で喋るのだが、嬉しいことに忍者は日本語をしゃべってくれる
きっと日本以外の外国では、ゲーム内の忍者が日本語でしゃべり、その国の言葉で字幕が出るのだろう
しかし日本版のゲームでは、忍者が日本語をしゃべった上で、親切にも日本語で字幕が出るのである
だが忍者のしゃべる言葉と字幕とは少しズレている
例えば忍者に発見されて警戒されてしまった場合、字幕には「何者だ!?」と出ているが、実際に忍者がしゃべる言葉は
「なんじゃらほい!?」
である
完全に正体がバレて警戒された場合は、大声で仲間を呼ばれる
その時は、字幕では「敵がいたぞーーー!!」であるが、実際に忍者がしゃべる言葉は
「ヤベェ!!」
である
しかもずっと連呼してくるので、さきほどの画像のように2人の忍者に発見されて戦闘になった際は
「ヤベェ!!ヤベェ!!ヤベェ!!ヤベェ!!」
「なんじゃらほい!?なんじゃらほい!?なんじゃらほい!?なんじゃらほい!?」
と叫び続ける忍者達との狂気の戦闘となる
忍者の癖に日本語乱れすぎである
……という訳でこのヒットマンというゲームは、忍者達まで日本語が乱れているという悲しい現実を見ない為にも、「是が非でもステルスや変装でターゲットに近付きたい」、そんな気にさせてくれるゲームなのである